第24回 | 2018.05.11

金次郎野菜プロジェクト、新たなステージへ

個人的に辛い花粉の時期が終わり、気持ちの良い季節がやってきた。
前回の流研レポートでも言及した「かながわアグリビジネスステーション(略称:KABS)」が取り扱う金次郎野菜は、販売を開始して今年で5年目になる。今回、新たな動きとして、待望の直営店舗開設が決まったため、ここでご報告をさせて頂くとともに、新たな展開の予告をさせて頂きたい。

直営店開設
直営店は、現行のビジネスモデルを活かしながら、更に事業を拡大するために必要不可欠と判断し、1年以上物件を探し続け、ようやく巡り合えた物件である。(代表の釼持と担当の桂田とともに、ここ3カ月は物件ノイローゼ気味であったが…)
直営店の立地は、東急田園都市線藤が丘駅から徒歩5分、開業日は6月14日(木)【大安】の予定である。現在店舗開設に向け、鋭意準備を進めているところであり、既存のKABSメンバーへの説明会を始め、新規出荷者の募集、産地との連携など進めていく。
店舗に関する今後の詳細情報などは、KABSのfacebookページなどで随時お伝えしていく予定である。(https://www.facebook.com/ryukenkabs)「二の釼が斬る」の読者を始め、お近くにお立ち寄りの際はぜひお越し頂きたい。

直営店開設による新たな展開(予告)
昨年度も主力で販売させて頂いているファームドゥあざみ野ガーデンズ店にて、マーケティング調査を実施させて頂いたが、今後はそのメニューを更に拡充できるものと考えている。
まずは、金次郎野菜の販売に注力し、近隣にお住まいの方にファンになってもらうことが最優先であるが、直営店では全国の産地にも貢献できるよう新たな取組みを仕掛けていきたい。
まだ具体的なメニューを披露することはできないため、昨年度あざみ野ガーデンズ店で実施したマーケティング調査の事例をご紹介したい。

事例①【販売促進のためのマーケティング調査】 静岡県内JA様   


【フィードバック例】

<仮説>
チューブわさびが一般的な中、消費者が本わさびに手が伸びないのは、①使い切れないと思っている、②そもそも使ったことがない、ためであると仮説を立て、①を解決するための手段として保存用袋(スパッシュ)の提供、②を解決する手段として、店頭での試食販促並びにおろし金を購入者特典としてプレゼントするという試みを実施。
<検証結果>
①保存期間が短いと思っている消費者が多く、スパッシュ袋に入れることで1か月程度保存できること
②試食販促により、チューブの山葵との香りの違いをピーアール出来たことに加え、購入のハードルを下げる試みとして行った購入者特典のおろし金が効果的であることが示された。
また、販売をさせて頂いての提案としては、スパッシュ袋に産地情報等を印字することで、一定のピーアール効果が期待できると推察される。

事例②【プレミアム化に向けた消費者ニーズ調査】  T県様
<目的>
T県で新たに創設を考えるプレミアムブランドの規格について、消費者ニーズを把握するため、試食販売によるアンケート調査を実施。
<内容>
ターゲットに設定した層のニーズ・効果的なプロモーション手法の把握などを行い、報告書の一部に反映した。

 

次回、私が流研レポートを更新するのは、11月の予定であるが、そのタイミングで直営店でのサービスメニュー等をご紹介できるようにしたい。


副主任研究員 上田 諭