第18回 | 2017.12.19

野菜だし「ベジブロス」
~野菜は捨てるところなし!~

最近、主婦の間で流行っているだしパック商品。火付け役は茅乃舎のだし。スーパーで売っている様々なだしパックと比べると、少しお高いが、売り上げはぐんぐん伸びています。福岡にある久原本家グループの自然食レストラン「茅乃舎」で使用しているだしを家庭でも手軽に使いやすいようにと作られた商品。上質の国産素材を使用し、化学調味料や保存料は不使用。美味しくて体にも良いとなればついつい手が伸びてしまいます。料理に手間を掛けたいが、なかなかできない主婦の強い味方となっているのです。

その中でも、お子さんを持つお母さんたちの間で流行っているのが「野菜だし」。日本の洋食にも使えるように作られただしで、お肉などの動物性原料は使用していないので、あっさりしていて、洋食だけでなく和食にも幅広く使えます。最近は流行に乗っていろいろなメーカーから野菜だしが販売されていますが、ママ友から教えてもらった茅乃舎の「野菜だし」は我が家の必需品になりました。だしパックは袋を破って使えるので、料理によって、パックの中の野菜まで丸ごと食べることができるのも特徴です。最近の子は(うちの子だけかもしれませんが)なかなか野菜を食べてくれません。クックパッドなどでもだしパックを使った様々なレシピが紹介されていて、少しでも野菜の栄養が取れればとお母さんたちが考えているのが良くわかります。無添加なので離乳食にも大活躍しそうです。

野菜のへたや芯、皮などを煮出して作っただしのことを「ベジブロス」と言います。野菜の甘みやうまみが凝縮されているだけではなく、「フェトケミカル」という植物由来の栄養素が豊富に含まれていて、がんの発生を抑制する効果、免疫力を高める効果、抗酸化力がアップして老化を防止する効果が確認されています。この「フェトケミカル」は過熱することで体に吸収されやすくなります。自分でも「ベジブロス」は作れるのかな…と調べてみると、意外に簡単に出来そう。いつもなら捨ててしまう野菜のへた、かわ、種、葉や茎などなんでもOK。それを煮出すだけで簡単に作れて、美味しくて無駄もなくなり、健康になる!こんなにいいことはありません。時間を掛けられない時は主婦の味方だしパックを利用し、少し余裕のある時は、野菜をいろいろ組み合せて自分なりの「ベジブロス」を作ってみるのもいいですね。

和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中から注目が集まる様になったことも影響しているのか、全国各地で、和食の味の素である「だし」に着目した店舗が増えているようです。素材の良さを活かし、美味しく食べる。和食ってやっぱりすごいんだな~とこの頃改めて思います。年末年始にかけて、いろいろなだしを味わう機会も多くなると思います。野菜からも余すところなくパワーをもらって、寒い冬を元気に乗り切りましょう!


研究員アシスタント 工藤 亮子